vol.4 手頃な華子の美意識高めな日曜日-4-
今回は駅ごとに区切らず、名古屋嬢が好きに街歩きしているさまをご紹介したいと思います。
美意識高めな一日編。
A.M.9:15 自宅
完全に寝坊。
歯を磨き、顔を洗い、ワンピースを被り、髪を梳かして、持ち物をリュックに放り込んで家を飛び出した。
A.M.9:50 湘南シャイズヨガスタジオ@上前津
なんとか予約の時間に間に合った。
回数券を購入して、今日は小原先生の「ハタヨガ初級」を受講。
久々のレッスンに身体が悲鳴をあげるけれど、その悲鳴をきちんと聞いてみる。
筋肉が、関節が、骨が、錆びついている。
そこに潤滑油を薄く塗るようにゆっくりと動いていく。
「来週は、もう少し動くかな」なんて未来の自分に期待をできる唯一の時間であることを噛み締める。
好きだ。
P.M.0:00 大須散策
昼食をどこで食べたいか自問自答しながらぷらぷらと歩く。
なかなか決まらない。
被写体になんてなれないのに、自分が被写体になった時に「ここで撮りたい」と思う場所を探して撮るのが好きだ。
人を映えさせる場所はそれ単体でも、十分カッコいいんだ。
P.M.1:00 ワインの渡辺@上前津
身体が「ワインの渡辺」を求めて大きな声をあげるから、頭が降参してワインの渡辺へ足を向ける。
緊急事態宣言の解除がされたとはいえ、人が多すぎるくらい店内はお客さんでギチギチだった。
少々驚いたが、日曜日の快晴となれば皆たっぷりの瑞々しい野菜と、たっぷりのタンパク質を求めるのだろう。
P.M.1:45 散歩
微妙に時間が出来たから、2駅歩いて金山に。
水をたっぷり飲んで、身体を動かして、栄養を摂って、また太陽の下活動をする。
う〜〜〜ん。良い。
健康的だ。
P.M.2:30 手もみ処ひまわり@六番町
YouTubeでよくマッサージ動画を見る。
夜な夜なのマッサージ動画あさりで見つけたのはこの動画。
手もみ処ひまわり。
めっちゃ痛そう。
でも、めっちゃ効きそう。
ここなら、数時間の気休めのスッキリではなく、健康になれるかもしれない。
そんな期待を込めて、六番町にある院に@otegoro_hanakoのフォロワーと来た。
1時間ずつ施術してもらう。
が、「えええええええええええ!?こんな喋る?????」ってくらい喋られる。
本当にびっくりするくらい喋るし、この喋りが不快な人多分めっちゃいる。
でも喋らせないと不機嫌になりそうな空気感。
好きなだけ喋って貰った。
どれだけ喋るか気になる人はこちらをご覧ください。
激痛すぎて悶絶しまくり、喉が枯れる施術はどれだけ喋っても、喋りの時間を省いて時間通りやってくれます。
多分私はここにまた来る。
P.M.5:00 海@名古屋港
折角ドニチエコきっぷを買ったし、六番町まで来たから海が見たくなった。
電車に乗り、「名古屋港」で降りる。
水族館を横目に真っ直ぐ真っ直ぐ歩いて行く。
あぁ、なんてきったねぇ色した海なんだろう。
日が落ちかけていたことも助け、名古屋港の海はより一層汚い色になっていた。
けど、ここは視界が開けていて、海の音が聞こえるだけでいい。
それだけでいいのだ。名古屋港は。
隣のベンチには寝そべって携帯電話を眺め、啜り泣いている女の人がいる。
事情なんて知らないから勝手に頭の中でストーリーを作る。
失恋。
しかも、結婚を考えていた同い年の学生時代からの恋人に振られた。
理由は「他に好きな人(年下の顔が可愛らしい女性)が出来た。」から。
あぁ、なんてベタ。
こんなことしか思い浮かばない自分の頭のクリエイティビティの乏しさに嫌気がさす。
ティッシュを渡して、そのベタなストーリーが正しいか聞き出そうか迷っているうちに女性はベンチから立ち去ってしまった。
まぁ人生こんなものだろう。
「ここで話しかけられていてもきっとストーリーの正誤を確かめた後、LINEを交換して、「飲みに行こうね」なんて言いながら飲みに行かないし、どうせストーリーの正誤を確かめたところで、合っているか、違っていても別のベタが待っていただけだ。」
と自分に言い聞かせて母親に「焼肉、食べたくない?」と媚を大分隠した口調で欲を満たす連絡を入れる。
もうすぐ24歳になるのにこんなんでいいのかと半ば呆れながら母親からの「行こう!」というLINEを確認し、私もベンチから腰を浮かせる。
「そういえば誰かが電通はクリエイティブと表記するけれど、博報堂はクリエーティブと表記するって言ってたな。」と入れもしない企業のことをぼんやりと浮かべて、誤魔化すように大きな音でSPYAIRのBeautiful Daysを聴いて帰路についた。
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