本物の履き心地。マドラスのシューズ【メイド・イン・ナゴヤを買おう】

マドラスウォーキングシューズ

こんにちは。

名古屋生まれ名古屋育ち名古屋在住の名古屋市役所の職員、石原 治と申します。
名古屋の企業によるメイド・イン・ナゴヤの製品に囲まれて日々暮らしている一般人ですが、名古屋の企業と製品という切り口で、私の愛用している製品を紹介しながら、あまり知られていないかもしれないけれど、名古屋にはいろいろな企業やその製品があること、すなわち、メイド・イン・ナゴヤの魅力をお伝えできると良いなと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

今回紹介するのは名古屋市中区に本社があるマドラスのシューズです。

マドラスのシューズ

マドラス

マドラス本社

以前の記事でミユキのスーツを紹介しましたが、スーツにマッチするビジネスシューズとして、私はマドラスウォークを愛用しています。
マドラスシューズ

高級感を維持しながら、快適な履き心地が追求されており、2002年よりGORE-TEX素材を取り入れた「濡れない」「蒸れない」高性能シューズへと進化を遂げています。

 www.madras.co.jp
madras Walk | 取り扱いブランド | マドラス株式会社
https://www.madras.co.jp/about/brands/mens/madras_walk/
マドラスウォーク メンズ(madrasWalk Men's)について紹介します。ゴアテックス ファブリックを利用し、防水、防雪に優れたビジネスシューズを展開しています。
マドラスウォーク

黒色のほかに、ブラウンのシューズも持っています。

そして、マドラスといえば紐がないスリッポンのシューズというイメージを私は持っています。(世代の問題かもしれませんが)

マドラスウォークには、スリッポンでもビジネスで使える高級感のあるシューズが展開されており、こちらも愛用しています。
スリッポンビジネスシューズ

メンズビジネスシューズだけじゃないマドラス

マドラスは高級紳士靴、すなわちメンズビジネスシューズのイメージが強いのですが、カジュアルなシューズも展開しています。
私が持っているスニーカーも、マドラスです。
高級感があり、大人のスニーカーとして履きやすいです。

マドラススニーカー

ウォーキングシューズは、2019年からマドラスがスポーツ用品メーカーのミズノと提携して展開しているマドラスウォーク・ミズノセレクトを購入しました。
マドラスウォーキングシューズ
かかと部にミズノ独自の波形プレート「ミズノウエーブ」を搭載しており、「クッション性」と「安定性」が両立しています。
オンにもオフにも使える美しいシューズです。

レディースシューズも販売しています

また、1980年代に岡田真澄さんと高岡早紀さんが出演するCMに「男と女のマドラス」というコピーがあったように、マドラスはレディースシューズも豊富なラインアップで販売しています。(私は所有していませんが)
の地下街ではレディスセレクションショップも展開しています。
マドラスレディスショップ

靴以外にも製品があります

シューズ以外の一般向け製品はマドラスにはほとんどないのですが、唯一私が所有しているのは革製のベルトです。
マドラス革製ベルト
ブランドのシンボルマークが美しいですね。

マドラスのシンボルである翼付きライオンのデザインは、有名なヴェニスのシンボルをもとにしており、地球儀を加えたのはマドラスが世界に浸透するという願いがこめられているそうです。

都心での直販店の展開でブランドの確立

マドラスは、2000年に現在地に本社機能を移転するとともに、マドラスウォークの販売を発表。
その後、マドラスは東京や名古屋の都心に直営店を次々に出店し、SPA(製造小売)に力を入れています。
それまで名古屋では、矢場町にある栄久屋大通店がマドラスショップとしてアンテナショップ的な役割を果たしていたと言えたと思います。
マドラスショップ栄

その後2012年にレディスセレクション栄地下店を、2015年には紳士靴を中心とした栄地下店を開店しました。

マドラスはその後もさらに2016年に大名古屋ビル店、2019年にユニモール店を開店しています。

東京でも2011年に銀座店を開店し、2013年に東京支店を東京本社と改称した後、原宿・渋谷・八重洲に出店。
ブランドの浸透をはかっています。
マドラス八重洲店は2020年(令和2年)にリニューアルしました。

マドラスはイタリアではなく名古屋?

リーガルの英米に対し、マドラスはイタリアというイメージがあります。
1980年代に放送されていた岡田真澄さんが出演するCMも、イタリアのイメージがあったと思います。

それもそのはずで、もともとマドラスというブランドは1946年にイタリアで発祥しました。
バレンチノ氏が設立した、イタリアのバレンチノ・マドラス社は、イタリアの高級靴メーカーへと成長をしていきます。

その後1965年に、イタリアのバレンチノ・マドラス社と日本の名古屋市に本社を置く亜細亜製靴株式会社との技術提携により、マドラスブランドが日本に上陸します。
1983年には亜細亜製靴会社はマドラス株式会社に社名を変更し、1980年代後半に、岡田真澄さん・高岡早紀さんを起用したCMで、日本でのブランドイメージが確立されます。
1994年に、全世界のマドラスの商標権が、イタリアのバレンチノ・マドラス社から日本のマドラス株式会社へ譲渡されたことにより、マドラスは日本の、そしてメイド・イン・ナゴヤのブランドとなったのです。
現在のマドラス株式会社は、名古屋市中区に本社があります。

マドラス

マドラス本社

他方、日本におけるマドラス株式会社の歴史を振り返ると、イタリアのバレンチノ・マドラス社からブランドを譲り受けてマドラス株式会社となった亜細亜製靴ですが、その前身は、1873年(明治6年)に岩田武七が創業した岩田商店に遡ります。

この岩田商店は(その後、岩田工業、岩田産業、岩田工機へと名称変更・分社・合併)、小間物商で成功したほか、名古屋発の乗り合いバス事業・犬山ガスの創設・下呂温泉の再興・オートバイの製造など、多角的に事業を展開しました。
それゆえに、現在でも犬山ガスや下呂温泉湯之島館は、マドラスのグループ会社となっています。
下呂温泉の湯ノ島館は天皇・皇后両陛下が宿泊された1931年(昭和6年)建造の歴史のある建物が維持されており、国の有形登録文化財に登録されています。

岩田商店が亜細亜製靴株式会社を設立して靴製造を開始したのが1921年(大正10年)。
マドラス株式会社は、この1921年を創業の年と位置付け、2021年を創業100周年としています。
きっと発売されるであろう100周年記念モデルに期待しています。

 www.madras.co.jp
東京オリンピックの過ぎ去った2021年という未来。それはmadrasにとっての、メモリ...
https://www.madras.co.jp/journal/Story/2019/10/2021madras.html
……

マドラス本社のほど近くにある名古屋総鎮守の若宮八幡社の南西の鳥居には「明治40年寄進」「岩田武七」と記されています。

若宮八幡社

若宮八幡社南西の鳥居

また、現在の愛知県立旭丘高等学校の前身となる名古屋市立第三高等女学校の創設も岩田家が支援をしたとされています。

そして、現在マドラスは名古屋グランパスのスポンサー企業となっており、コラボイベントも行っています。

マドラスは紛れもなく、メイド・イン・ジャパンとクラフトマンシップ、日本人の足にあった履き心地にこだわって革靴製造をおこなってきた名古屋の会社なのです。

名古屋には、日本人の求める快適な履き心地と機能性、そして美しいデザインの靴を追求し続けてきた企業があります。
その「本物の履き心地」を試したいと思ったならば、メイド・イン・ナゴヤを買おう。

この記事を書いてくれたのは?

この記事は名古屋市職員の石原治が寄稿しました。
なお、記事の作成は完全にプライベートでおこなっており、内容はすべて個人の見解です。名古屋市はじめ所属する団体とは無関係であることを念のために付記させていただきます。

ほかの「メイドインナゴヤ」の記事はこちら!

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いつも書いてくれてありがとう~!

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